■ 好 事 ★★★ 収集徒然 〜回想〜 ★★★ | ||||||
此処数年?の間にオンライン書店はあって然るべきサービスとしてその存在があたりまえのものとなった。誰でも簡単に洋書が入手出来るようになり、店主が洋書を買い始めた頃に比べると、その便利さには天と地の差。思えば世の中便利になったものである。店頭で本を選ぶ楽しみが減ってきたのは寂しいかぎりだが・・・
初めて洋書というものを手にしたのは、映画版スタートレックが日本公開された頃だった。あ、そこの貴方、態々年代を調べないように・・・ ヾ(ーー )オイ この映画のTV宣伝につられるように昔のTVシリーズの翻訳本を探し回った。当時は丁度版の切れ目だったのか、なかなか全巻揃わずにあちこちの本屋を廻るはめに。その最中、一冊のペーパーバックスが目に飛び込んできた。Fotonovelシリーズと書かれた「宇宙大作戦」の本である。
これはTVシリーズの写真にフキダシ会話を入れたもので、日本語版も二冊だけ出版されている。写真だし、TVも見ていたから英語が分からなくても理解しやすいだろう・・・という軽い気持ちでそこにあった本を買って帰った。写真を見て辞書を引きつつ格闘すれば大体分かる。そうすると当然全シリーズ(12巻)揃えたくなる。(思えばこの時点で既にシリーズ集めの下地が出来上がっていたのである・・・アーメン)
店に出ていたのは既に買ってしまったので注文するしか手は無い。(面倒だったのか買った店では注文の受付けをしてもらえず、別の店を紹介されてしまった・・・どうせ洋販経由なのでしょうにねぇ・・・) 買った本の最後の頁に掲載してある関連書籍リストを写して持っていく。在庫があれば一月ほど、無ければ半年くらいかかるかもしれないと言われてしまった。まあ手に入れば儲物とばかりに、のんびり待ったものである。
そうこうしてようやく入手したスタートレック関連の本達。今となっては絶版本もあり結構貴重だ。
当初はスタートレック系とオカルト・超自然関連の本のみだったのが、当然国内で出回っているその分野の洋書など或る程度(入手出来る範囲で)読み尽くし現象が起こる。そんな時、手持ち無沙汰で思わず買ったファンタジー本がその後の運命を決めてしまった。長い長い付き合いの始まりである。書店で「Books-in-Print」という書籍総目録を捲りながら、一冊一冊希望の本を注文用紙に記入したり、一枚の紙にずらりと書名と並べたリストを洋書店のレジに持っていったりと、今ではしない行為の数々。半年や一年入荷の連絡を待ち続けた事も度々である。
当然、欲は出てくるもので、品切れだ絶版だと言われると何とかして手に入れたいと思うのが人の情。和書なら古書店に足を運べばそれなりに入手出来るが、洋書では何軒かある神保町界隈の古書店しか思いつかない。(神保町の東京泰文社はお気に入りの店だった。見たことの無いファンタジー本が無造作に山積の下に埋もれていたり、発掘のしがいがあった・・・嗚呼懐かしい 閉店したのが残念だ)
それでは所詮限界があるので、何とかならないかと思いつつ情報を集めると、あちらさんの新聞の広告欄♪ そこで古書を扱うカナダやアメリカの通販業者を知ると、さっそくカタログの取り寄せを開始した。見たことのないタイトルから品切れと言われた本まで色々載っている。それから数年は新刊と古書の両方共カタログと睨めっこしながら買い漁っていく至福の時であった。
何時の間にかパソコンが普及し、手紙のやり取りよりも電子メールでのやり取りの方が多くなってきた。支払いにしてもクレジットカード全盛となり、態々手数料のかかる為替を作ることもなくなった。便利になった反面、これまで付き合いのあった書店は新しいサービスと安い値段を売りにした大型ネット書店のあおりを受けてかなり厳しい状況のようだ。出版社自体も身売りや買収でグループがあっちへ行ったりこっちへ来たり、方針が変わってしまったり・・・と変化の激しい時代に突入。そんな中で、今でも印刷されたカタログを送ってくれる書店は嬉しいものである。大型ネット書店の方が安価なのは分かっているが、結構未だに馴染みの書店を利用している。船や飛行機に乗っていく手紙が一瞬で届く電子メールに変わったとしても、長年の付き合いは相変わらずである。初版本でなければイラナイとか、こんな本が出ているそうだが情報あるか・・・とか、そんな事を頼めるのも「人」が介在する専門書店の味わいである。
狭い部屋には空間に限界がある。たかだか5桁を何千冊か越えた冊数だとしても、置き場所はなくなるのである。昔は文字も小さく、本の厚さも1cm未満というペーパーバックスが主流だったが、今では意地悪く(?)も弁当箱である。ハードカバーも分厚い。酷い場合は昔の本なら10冊入った場所も2冊程度で埋まってしまう。初版と最近再版された本を比べると、厚さが二倍になっていたり・・・場所食い虫である・・・と、ぼやきつつ、仕方ないので箱買いを続ける日々が続く。(送料節約になるので箱買い中心) 結局根本的な解決策は・・・無い。まぁ何とかなるだろうと開き直って今日も雑誌で新刊チェック。(←それで良いのか?!>自分)
★★ 終 ★★ 此処までのお付き合い、多謝 m(_ _m)ペコリ | ||||||