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Joanne Bertin ジョアンヌ・バーティン
Last Dragonlord
cover
by Bob Eggleton

竜に変わることの出来る人間達がいる世界。彼らはドラゴンロードと呼ばれ、人間より遙かに長寿であった。 人間の国々の調停役・最高権力者としても人々の畏敬の念を集めており、人間だけで解決するのが困難な場合には、 わざわざその国まで出向き問題の調停を行ってきた。 彼らは魂の双子 (Soultwin) という相方と結ばれるが、一番若いリンデン・ラサン卿はまだ魂を分つ者を見つけられていなかった。 何故なら彼が竜としての目覚めを迎えてから、新しいドラゴンロードは一人も現れていないからである。
ある日、リンデンは他の二人のドラゴンロードと共に、人間の王国の後継者に関する紛争を調停すべく裁定に向かうことになる。 最初は単なる後見人争いに思えたが、実は半竜のの彼らを政治・人間世界からから排除しようとする組織が活動を再開させていた。 後見人争いは単にドラゴンロードを誘き寄せる餌にすぎなかったのである。 まだ目覚めを迎えないリンデンの『魂を分つ者』たる恋人と彼らは格好の標的であった。果たして彼らは幼い王子を守り、 組織の思惑から自分たち自身を守ることが出来るのか・・・

ストーリー展開はやや紋切り型の感じがするが、ほとんどのファンタジーはそのパターンなので、 展開が想像できてしまうのは不可抗力。 それでも登場人物はそれなりに魅力的で十分に楽しめる内容になっている。ただ、自分勝手な権力の亡者が生死を分かつ 状況で突然善意に目覚めてヒロイックな自己犠牲に走るという展開はやや興ざめ。又別の権力の亡者も最後の方では ある程度出来た人間に早変わりしている。 やや、性善説が根底にあるのだろうか・・・と疑いたくなるが、軽い読み物として十分お薦め。
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