cover art by Michael Herring
物語の場であるストランドは、常に外敵から攻撃され戦の絶えない世界。侵略者は普通と違い、異なった大気で棲息している。宇宙戦艦ヤマトのガミラス帝国ではないが、通常の大気下では生存出来ない為、かろうじて防衛できていたのだが、敵は新たな武器を開発して攻撃をしかけてくる。 予見で破滅を見てしまった魔術師の長は皆にそのシーンを伝達する。衝撃おさまらぬその時に神がかった王女の意外な予言が・・・・
伝説のユニコーンを探し、連れ帰る事が破滅を防ぐ手がかりになるというのである。予言の示す条件に合うと判断されたジャロッドとマリアンヌは、数々の訓練をこなして二人で旅立った。 いささかお決まりのエピソードを散りばめつつ、ある程度の困難の末に終に伝説のユニコーン、しかも親子４頭を発見することが出来た。 子供のユニコーンはジャロドに、母親のユニコーンはマリアンヌに懐く（？　懐くという表現は正しくないかもしれない・・・言葉を理解するユニコーン達である。）
ユニコーンを無事連れ帰る二人だが、とうとう恐れていた戦が起こってしまう。 辛うじて勝利を収めるが、その犠牲は大変大きなものとなるのであった・・・

幾つかちりばめられているエピソードが、とってつけたような感じに思われる部分が幾つかあったが、最後の展開は予想されるものとは若干違う終り方をしている。少年魔法使いの成長物語とも言えるが、 ストーリーの結末は定番の範囲を少し超えた興味深いものとなっている。