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蒼夜叉 出 版: 講談社文庫
ISBN: 4-06-184961-1
初 版: 1991/08/15
定 価: ¥514

青森のキリストの墓を取材に来たフリー記者とカメラマンの女性二人は、そこで不可解な自殺現場に立ち会うことになる。その後の事件の発端だった・・・ 京での取材に案内兼護衛として同行することになった風来坊と共に、 御霊怨霊・鬼特集の取材をするが、彼らは行く先々で不可解な事実に気づき始めるのだった。自殺者達の影にいる謎の白髪の青年は誰なのか?

・・・怨霊・鬼の解説や、その関連する土地の紹介は面白い。最初に出てくるキリストの墓で、日ユ同祖・陰謀説をテーマにした話かと思ったら、崇徳院等の御霊に話が飛んでいた。ところが結局はユダヤ陰謀説が全面に出てきて 果ては著者の持論を風来坊が代弁しだしたかのようである。UFO説まで飛び出しモチーフはもう発散するばかり。 結局怨霊の大御所・崇徳院が登場し最後にあっけなく幕が降りる。 今までの複線って何だったのだろう・・・。モチーフは一つ一つ取り出すと大変面白いのだが、いかんせん統一性にかける。????で終始した一冊。  恨みは既に無く眠りたいだけと言った崇徳院を最後にああ持ってきて、だから・・・? う〜む、不可解な話であった。
モチーフとして組み込まれている個別テーマやその紹介・解釈は面白いので、その辺りに関心があれば楽しめる一冊である。

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